形式上は、
ヴァノ・ムラデリの
オペラ「偉大なる友情」への非難を目的としたものであった。しかしこのオペラは「前衛的」であったどころか、むしろ聴衆の間では大人気であった。そもそも非難の発端は、このオペラが
カフカス地方を舞台として戦争を描いており、その描写に
スターリンが激怒したことにあったとされる。ジダーノフがこの機に乗じて、
社会主義リアリズム路線に反すると見なしうる、より抽象的で晦渋な作風の作曲家をまとめて糾弾するために、ことさらムラデリへの非難を仕掛けたというのが、ジダーノフ批判の実態であった。