スロベニアはイタリアやオーストリアに隣接しており、冷戦中にあっては
西側諸国に近いという地理的条件にあった。スロベニア人の気質は勤勉で秩序的と言われており、文化的には
ドイツ語圏の影響を極めて強く受けている。こうした条件のために、ユーゴスラビア連邦時代は連邦の中で最も経済的に豊かな先進地域となっていた。ユーゴスラビア連邦から独立した後、初期の経済的混乱からすぐに立ち直り、国民1人当たりの
GDPは
欧州連合(EU)内でも
ギリシャ、
ポルトガルに匹敵する水準となった。これは、
2004年にEUに加盟した旧社会主義諸国の中では最も高い水準であり、
2008年には旧社会主義諸国で初めて欧州連合の議長国となった。政治的な面でも、スロベニアは民主的な政体を安定して維持しており、その地理的・経済的特徴が良い影響を与えているとみられる。
この地域はその後もフランクの遺領として扱われ、14世紀以降、
東フランク王国、すなわち後の
神聖ローマ帝国に編入された。そのために、同様に神聖ローマ帝国領となった現在の
チェコともども西方文化と
カトリック教会の影響を強く受け、他の南スラヴ人地域と異なった歴史的性格をスロベニアにもたらすことになる。