アメリカの
貿易収支の赤字幅が予想以上に膨らんでいたことや、1985年の
プラザ合意以後のドル安打開のためにドルの
金利が引き上げられる観測が広がっていたことが要因として挙げられる。
マイロン・ショールズと
フィッシャー・ブラックによる
ブラック-ショールズ方程式のように高度な
金融工学の登場により、コンピュータの普及と相まって、
オプション市場と
先物市場は爆発的な成長を見せた。コンピュータの普及とブラック-ショールズ方程式の登場は大規模な株式ポートフォリオに保険を提供するようになった。この
ポートフォリオ・インシュランスは先物を使ったヘッジ手段である。ポートフォリオの価値が市場を大きく上回っているときには先物売りは少ないが、市場が下落しだすと売りを増やし、損失と先物売りの利益がほぼ同じようになるようにする。従って、市場が下落し始めるとコンピュータが自動的に売り注文を出すようになり、売りが売りを呼ぶ展開となった。
1970年代の世界的な
インフレーションと1980年代初めの高金利時代において株式は割安に放置され続けていた。1980年代、インフレ抑制に成功した世界では
ディスインフレーションと
金融緩和が進行していた。1970年代のインフレーションによって名目の利益水準は相当膨らんでいたため、世界中の割安な株式市場に
流動性が流入し活況を呈した。しかし、ゆき過ぎた活況は金融引き締め観測により終わりを告げた。