監督、絵コンテ(を参照)、演出をしながらも、しばしばOP・ED曲や挿入歌の作詞をし、さらに並行して小説(主に自分の作品の小説化や自分の作品の派生作品)まで書いている。ただ、「小説で鬱憤を吐き出してしまうという悪い癖がある」と自認し、後書きなどで反省している。
独特の
声優審美眼でも知られる。『
巨人の星』の主人公
星飛雄馬のイメージが強かった
古谷徹を『機動戦士ガンダム』の
アムロ・レイ役に推したり、
俳優の
池田秀一、
戸田恵子、舞台役者だった
白鳥哲、
朴?美などを声優として発掘したり(基本的に人選のセンスは音響監督によるが、声優としての演技センスを育てるという点では正しい表現と言える。)、一見ミスマッチでも視聴後には「他のキャストは考えられない」ような配役を行なう。演技においては厳格な指導で知られる。アフレコ現場には必ず立ち会って声優と演技の詳細を詰めると言われ、富野作品で実力をつけた声優は少なくない。大のガンダムファンでもある
子安武人も複数の作品で起用された結果、自身の演技の幅を広げた。要求に応えられない時はブースに駆け込んで罵声を飛ばす事もある。
阪口大助をはじめ
新井里美、
浅川悠らはその厳格さゆえに泣き出したという。当時新人だった阪口に至っては鉄拳制裁まで加えた事もあったとの事。また、『
重戦機エルガイム』で主役を務めた
平松広和は「キャラを殺して降ろす」とまで言われたという逸話もある。だが本人は「僕は演技の違いはわからない」などと語り、演技に対する意識は非常に高い。
自ら登場メカをデザインする事もあり(ただし最終的な決定稿は専門の
メカニックデザイナーの手による)、特徴的な容貌やギミックを好む。また、
ダクトで覆われた
ゲルググの胴体やエルメスのビットや
ザクレロに配された多方面スラスターなどの機能的なデザインもある。
ビグザムや
ゾックなどは富野デザインが決定稿でもほぼそのまま残った例であり、実質的に『ガンダム』の
ドムより後のモビルスーツは、ほぼ富野がデザインしたといわれている。商品化の如何にかかわらず、形状的に矛盾無く模型化できるデザインを常に心掛けたという。富野はメカデザイン打ち合わせ時、ファミレス・喫茶店等の公の場であっても、自分の作品論に基づいてか、人目をはばからず卑猥な言葉を発し、スタッフが閉口する事がある。テレビ関係の仕事の際は「
禁止コードだから」とその手の発言を控えつつも、自身の狙いを遠回しに醸している。