事故原因は、
旧動燃が発注した
高速増殖炉の研究炉「常陽」用核燃料加工(UF
6をUO
2粉末に
再転換)の中間工程を担うJCOの杜撰な作業工程管理である。JCOが常陽用の燃料を加工するにあたり、国の管理規定に沿う正規
マニュアルではなく「裏マニュアル」を運用しており、例えば、原料であるウラン化合物の粉末を溶解する工程では、正規マニュアルでは「溶解塔」という装置を使用した手順だったが、裏マニュアルでは
ステンレス製
バケツを用いた手順に改変されていた。事故当日はこの裏マニュアルをも改悪した手順で作業がなされていた。具体的には、最終工程である製品の均質化作業で、
臨界状態に至らないよう形状制限がなされた容器(貯塔)を使用するところを、作業の効率化を図るため、別の、背丈が低く内径の広い、
冷却水のジャケットに包まれた容器(沈殿槽)に変更していた。
その結果、濃縮度18.8%の
硝酸ウラニル水溶液を不当に大量に貯蔵した容器の周りにある
冷却水が
中性子の反射材となって溶液が
臨界状態となり、
中性子線等が大量に放射された。これは制御不能の原子炉が出現したようなものである。ステンレスバケツで溶液を扱っていた作業員の一人は、「約16kgのウラン溶液を溶解槽に移している時に
青い光が出た」(
チェレンコフ光)と語った。「うちが起こした事故はうちで処理しなければならない。」(社長・工場長談)とJCO関係者らが、数回に分けて内部に突入して冷却水を抜き、
連鎖反応を止めることにより事故は終息した。中性子線量が検出限界以下になったのが確認されたのは、臨界状態の開始から20時間経った午前6時半だった。水抜き作業等で被曝した人は計18人、その後の
ホウ酸水注入で被曝した人は6人だった
[[外部リンク] 一時滞在者及び防災業務関係者等の線量評価の結果について]。この事故の現象は戦時中
陸軍が行っていた核兵器研究の理論に近いものだった。(
日本の原子爆弾開発参照)