一般的に
ガラスや
金属あるいは
セラミックスなどで作られた
容器内部に複数の
電極を配置し、容器内部を
真空もしくは低圧とし少量の
稀ガスや
水銀などを入れた構造を持つ。原理としては、
電子を放出する
電極(陰極)を高温にして
熱電子放出効果により、陰極表面から比較的低い
電圧により容易に電子を放出させ、この電子を
電界や
磁界により
制御することにより、整流、発振、変調、検波、増幅などの作用を行うことができるようにしている。真空管は「電子管」(
Electron tube)あるいは「熱電子管」(
Thermionic valve)、
Radio valveなどとも呼ばれる。日本での一般的な真空管の呼称は
米国での呼称(
Vacuum tube)からきており、2極真空管が発明された
イギリスを中心とした
欧州では、その電極の数により、2極真空管のことを「ダイオード」(
Diode)、3極真空管のことを「トリオード」(
Triode)、4極真空管のことを「テトロード」(
Tetorode)、5極真空管のことを「ペントード」(
Pentode)などという。さらに2極真空管の中でも
整流に用いるものを特に「レクチファイヤ」(
Rectifier)と呼ぶこともある。初期の真空管は当時の
白熱電球と似た形状であったことから、加えて日本では「球」(きゅう、たま)と呼ばれることもあり、例えば
エドウィン・アームストロングの発明した
スーパーヘテロダイン回路による
AMラジオ受信機では、その代表的な構成として真空管を5本使用していることから、「5球スーパーラジオ」などの呼称がある。
今日、一般的な電気電子回路において汎用的(整流、変調、検波、増幅など)に用いる目的の素子としては、多くが
半導体に置き換えられ、真空管はその役割をほぼ終えている。日本、米国などでは電子回路に用いる真空管は、ごく一部のものを除き、1970〜80年代に製造が中止されている。
またプリメインアンプ、すなわち、主に音楽を聴く趣味目的に用いられる低周波増幅器などにおいては、過去汎用された真空管の一部が現役として用いられており、こういった方面への利用は今後も続いていくものと考えられる。